2歳児の児童票(要録)【教育】の【人間関係】実際の例文や書き方、その説明

児童票・要録

このような方に・・・

✅保育士さん
✅2歳児さんのクラス担任
✅誰かの児童票(要録)の書き方を見てみたい
✅児童票(要録)の【教育】の【人間関係】って何を書くの?

この記事を書いた人

夫と子1人(小学生)の3人家族。保育士15年以上やってます。幼保連携型認定こども園の正職を辞めて、同園でフルタイムのパートになったカナミです。
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❶児童票?要録?

「一般的に」と一概には言えないのですが、私が今勤めている園と他の園とは違っていて、まず今の園は【要録】と言っています。

他の園にいたときは、5歳児(年長さん)は【要録】があり、0〜4歳児は【児童票】って感じ。知り合いに「2歳児は児童票でしょ?変なの〜」って言われたことがあります💦

そして、今は養護が生命情緒に分けて記録、教育が健康、人間関係、環境、言葉、表現に分けて記録しています。

他の園にいたときは、養護と教育に分けて記録することが多かったかな?前期と後期と分けたり・・・だんだん忘れてきたけど・・・・・。

とにかく今回は、今の園のタイプの例文を紹介します💡

❷参考にする前に・・・

複数の園で勤務経験をしている方には分かっていただけるかもしれませんが、園によって児童票(要録)の進め方はだいぶ違います。

複数担任であれば、同じクラスを担任している先輩が通ればOKの園、さらに主任先生と園長先生を通す園、経験が短い先生以外はほとんどそのままで通る園もあります。

前の園ではOKな文が、次の園で酷評されることもありました・・・(「一昔前の文」って言われたこともありました)😭

直していただけるけど、自分的には納得いかない文になることは多々。

また、児童票(要録)の他、月案等々、本を参考にしたとしても、最終確認する先生が信頼している本でないと通りませんし、そもそも例文をそのまま使うことを嫌う先生もいます。実際、チェックされる側が多い私でさえ、その文は変だな~と思うこともあります。

以前、書き物に厳しかった園長先生が、児童票の指導をしているときに「〇〇に〇〇って書いています」って返した先生に「じゃあ、大丈夫ね」って済んだことがあるくらい、参考にする本は大事だと思います。

と言っても、参考にするも何も、やっぱり基本はこういうのかと・・・。

これがないと始まらない!
「これによると・・・」という感じで使って、とらえ方は色々であっても「その本は変!」と門前払いはされないはず。

その上で、見てみてくださいね。

【公式】らくらく文章術ドリル

❸【教育】ー【人間関係】の記録9例文と説明

【養護】ー【生命】の記録9例文と説明が見たい方はコチラ
【養護】ー【情緒】の記録9例文と説明が見たい方はコチラ
【教育】ー【健康】の記録9例文と説明が見たい方はコチラ

①友達との関わりの中で、嫌なことをされると手が出ることがある。仲立ちし、気持ちを代弁し受け止めながら言葉で伝えられるように促してきた。

→【身近な人と親しみ、かかわりを深め、愛情や信頼感をもつ】【社会生活における望ましい習慣や態度を身に付ける】というところでの記録です。大人にも友達、年上にも年下にも積極的に関わろうとするお子さんでした。ただ、手が出てしまうんですよね~・・・。この文章表現のときは、継続中です。「保育士の○○によっての子どもの前向きな成長まで記録して」と言われることもありますが、これは通ったのかな。

 

②好きな遊びに集中する中で、遊んでいた玩具を友達が触ると「つかってた」と怒る姿が見られていた。遊びの場を多く持つことで、譲ったり一緒に遊び、楽しみを共有するようになっている。

【園生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう】【身近な人と親しみ、かかわりを深め、愛情や信頼感をもつ】【社会生活における望ましい習慣や態度を身に付ける】というところの記録です。「園での一人での遊びも十分に楽しんでいる中で、身近な人と関わって、社会生活における―身についてきた」という成長です。

 

③マイペースに遊びを楽しんでいることが多い。グループ替えや同じ遊びをする友達がいると親しみを持って関わろうとする姿が増えてきた。

→【園生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう】【身近な人と親しみ、かかわりを深め、愛情や信頼感をもつ】 というところです。こちらは自分の世界で楽しむことが多かったお子さんです。そこから、友達にも親しみを持って自分から関わっていく広がりを記録しました。

④友達に親しみを持って話しかけているが思い通りにいかないと「ちがう、そうじゃない」と怒って手が出ることもあった。本児の思いを受け止めながら仲立ちすることで気持ちも切り替わり、穏やかに関わる姿も見られている。

【園生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう】【身近な人と親しみ、かかわりを深め、愛情や信頼感をもつ】【社会生活における望ましい習慣や態度を身に付ける】というところです。身近な人に自ら積極的に関わりを持ってやりとりし、保育士に援助されながら気持ちを上手にコントロールしていく成長の姿です。

⑤本児のペースで遊びを楽しんでいる。友達の遊びの様子を近くで目にすることで他の遊びにも興味を持つようになり、友達ともやりとりして遊ぶようになってきた。

→【園生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう】【身近な人と親しみ、かかわりを深め、愛情や信頼感をもつ】という記録です。こちらは、自分の遊びを持って集中できるお子さんでした。始めの記述で【園生活を楽しみ】という部分を表しました。そこから広がりを持っていく様子を記録しました。

 

⑥友達とのやりとりで口調が強くなることが多い。気持ちに寄り添い落ち着いて関われるようにしたことで、意識して話す姿が見られてきた。

【園生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう】【身近な人と親しみ、かかわりを深め、愛情や信頼感をもつ】【社会生活における望ましい習慣や態度を身に付ける】というところです。【口調が強くなる】→【自分の力で行動する】、保育士の働きかけを受け入れることが信頼感を持っているということ・・・としています。

 

⑦好きな絵本を手元に置きたくて、友達が見ていると怒ることがある。仲立ちすると、自らも友達に声を掛け「つぎかしてね」等とやりとりするようになってきた。

【園生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう】【身近な人と親しみ、かかわりを深め、愛情や信頼感をもつ】【社会生活における望ましい習慣や態度を身に付ける】というところです。お気に入りの絵本はキープしたいんですよね。それでトラブル勃発。食い気味に「つぎかしてね」って言ってるけど、頑張って我慢しているこのお子さんの成長の姿です。

 

⑧年下の子のお世話や友達のお手伝いが好きで、自ら関わりを持とうとする。その中で手が出ることもあったが、保育士が相手の気持ちも伝えていくことで言葉で返していく姿も見られてきた。

【身近な人と親しみ、かかわりを深め、愛情や信頼感をもつ】【社会生活における望ましい習慣や態度を身に付ける】というところです。とにかくアンテナ張って動くの早い!ただそこからの失敗(と一概に言うものではないけど)もあって、記述のように関わったものの思うようにいかず手が出ることも。そこから少しずつ一呼吸置いて関わることもできてきたという記録です。

 

 

⑨準備や片付けに見通しが持てないことで戸惑っている様子が見られる。「つぎは〇〇するよ」「一緒にやろうか」等と声を掛けしながら寄り添うことで、自ら行おうとする姿も見られてきた。

→【園生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう】【身近な人と親しみ、かかわりを深め、愛情や信頼感をもつ】というところの記録です。こちらのお子さんは出席日数が極端に少なかったので、園生活を安心して過ごすとか、とにかく担任として顔を覚えてもらって「この人がいるなら大丈夫かな?」と思ってほしいというところで、お子さんもできるところはやってみる姿も出てきたという記録です。

さいごに

ここまで読んでいただきありがとうございました!

【人間関係】は書きやすいところでしょうか。

2歳児さんに関わらず、集団生活をしていれば【人間関係】なるものがありますからね~。

ただ、【身近な人と親しみ、かかわりを深め、愛情や信頼感をもつ】というあたりは浮かびますが、【園生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう】【社会生活における望ましい習慣や態度を身に付ける】という視点もあります。

そう考えると、たくさんの成長の姿が浮かぶのですが、「せっかく【人間関係】となっているところだから【身近な人と親しみ―】のところを書いて!」という雰囲気も出たりして・・・。

今の園では細分化しているので、確かに【人間関係】なら【人間関係】を書きたいですよね~。

園によっての書き方、クラスや学年でどんなことを大事にしているかにもよりますので、そのあたりも考えてみるといいと思います。

少しでもお役に立てれば幸いです😌


カナミ