2歳児の児童票(要録)【養護】の【情緒】実際の例文や書き方、その説明 

児童票・要録

このような方に見てほしい・・・

✅保育士さん
✅2歳児さんのクラス担任
✅誰かの児童票(要録)の書き方を見てみたい
✅児童票(要録)の【養護】の【情緒】って何を書くの?

この記事を書いた人

夫と子1人(小学生)の3人家族。保育士10何年やってます。幼保連携型認定こども園の正職を辞めて、フルでパートになったカナミです。
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❶児童票?要録?

「一般的に」と一概には言えないのですが、私が今勤めている園と他の園とは違っていて、まず今の園は【要録】と言っています。

他の園にいたときは、5歳児(年長さん)は【要録】があり、0〜4歳児は【児童票】って感じ。知り合いに「2歳児は児童票でしょ?変なの〜」って言われたことがあります💧

そして、今は養護が生命、情緒に分けて記録、教育が健康、人間関係、環境、言葉、表現に分けて記録しています。

他の園にいたときは、養護と教育に分けて記録することが多かったかな?前期と後期と分けたり・・・だんだん忘れてきたけど・・・・・。

とにかく今回は、今の園のタイプの例文を紹介します😚

❷参考にする前に・・・

複数の園で勤務経験をしている方には分かっていただけるかもしれませんが、園によって児童票(要録)の進め方はだいぶ違います。

複数担任であれば、同じクラスを担任している先輩が通ればOKの園、さらに主任先生と園長先生を通す園、経験が短い先生以外はほとんどそのままで通る園もあります。

前の園ではOKな文が、次の園で酷評されることもありました・・・(「一昔前の文」って言われたこともありました)😭

直していただけるけど、自分的には納得いかない文になることは多々。

また、児童票(要録)の他、月案等々、本を参考にしたとしても、最終確認する先生が信頼している本でないと通りませんし、そもそも例文をそのまま使うことを嫌う先生もいます。実際、チェックされる側が多い私でさえ、その文は変だな~と思うこともあります。

以前、書き物に厳しかった園長先生が、児童票の指導をしているときに「〇〇に〇〇って書いています」って返した先生に「じゃあ、大丈夫ね」って済んだことがあるくらい、参考にする本は大事だと思います。

と言っても、参考にするも何も、やっぱり基本はこういうのかと・・・。

これがないと始まらない!
「これによると・・・」という感じで使って、とらえ方は色々であっても「その本は変!」と門前払いはされないはず。

その上で、見てみてください😚

【公式】らくらく文章術ドリル

❸【養護】ー【情緒】の記録9例文と説明

【養護】ー【生命】の記録9例文と説明が見たい方はコチラ

①思いが伝わらなかったり思い通りにいかずに泣く姿が見られる。ゆったりとした対応で前向きな言葉掛けをしてきたことで、泣かずに自身の気持ちを伝えてくることが増えた。

→【情緒】の中で【自分の気持ちを安心して表すことができる】こと、【受け止められ】ていることを記録しました。このお子さんはお話は上手でしたが、やっぱり2歳児。まだまだ気持ちを整理するのは難しい。そのときは真面目に書いたものですが、2歳児さんなら、思いが伝わらなかったり思い通りにいかずに泣くのは、ある姿ですよね。

②友達からの大きい声での指摘や促しに驚いて自分の気持ちをうまく表現できずに泣き、保育士に伝えてくる。一緒に経緯や原因を丁寧に追って確認し、気持ちの切り替えをしながら安心して過ごせるようにしている。

→このお子さんは感受性の強いと言えるようなお子さんでした。園生活には慣れるのはゆっくりだったかな。マイペースと言えばマイペース。頻繁に午睡でふと起きて泣いちゃうような、そして、決まった先生が対応しないと難しいような・・・そんな子で、新しい環境などには配慮していました。【情緒】では【安定感を持って過ごし】、というところの記録でした。

③10月頃から「だっこして」等と甘えることが多くなり、気持ちを受け止めてきた。母に様子を伝えたところ「弟もいて我慢することも多い」とのことだった。スキンシップを多く取り、できる姿を褒めていったことで、落ち着いて過ごす姿も見られてきた。

→年の近いお姉ちゃんもいる子です。兄弟姉妹がいることは素晴らしいので、こうやって記録に残すときに「兄弟姉妹がいると情緒が乱れがち」という捉われ方をしないような書き方をするようにしています。下の子の誕生というのは、お母さんの妊娠中からもたくさん変化があります。そのときの子どもの様子は一言でも書いています。

④疲れや体調不良、精神的に不安定時には泣くことが多かった。寄り添い、スキンシップや1対1の関わりを増やしていくことで、自ら「だっこしたい」「あそんで」と甘えたい気持ちや、してほしいことを伝え、安心して過ごすようになっている。

→このお子さんは、基本的には何でも自分で進めていました。ただ、もちろん甘えたいときだってあります。【養護】の【情緒】の中でも【自分の気持ちを安心して表すことができるようにする】というところでの記録です。ほとんどは「自分で!」というタイプで、あまり保育士からの干渉を好まないようなお子さんだっただけに、甘えてきてくれることは、信頼関係が築かれてきたのかなと嬉しくも感じていました。

⑤午睡時に泣いて目を覚ますことがあったが、生活環境に慣れ、普段から保育士との信頼関係を築くようにしたところ、目を覚ましても安心して再び眠るようになってきた。

→進級児で、1歳児クラスのときに午睡も安定していたのですが、進級後には色々と子どもたちにも変化があったりします。慣れているようで・・・ということもあり、どの場面でそれが表れるか分かりませんよね。このお子さんもそうでした。ちなみに、さらに年少さんになったときにしばらく大泣きで、別室で過ごしていることもありました。次の担任の先生には、ただの午睡の記録ではなく「敏感なお子さんなのかな」と思っていただければと思っています。ただ、進級後にすぐ落ち着いた出来事なら記録には残さなくていいと言われます。

⑥保育士の耳や腕に触れて満足したりと甘えてくることがあり、その都度受け止めるようにしている。昼食時に「もうつかれた」「ねたい」と言うこともあるので、共感し声を掛け、静かな時間を作りながら、気持ちの安定に繋がるようにしている。

→私が率直に思うのは、お家の方以外に保育士にも耳や腕に触れて甘える・・・というのは園でも自分を出せているんだな~・・・と(我が子はお家と園では分ける子だったので)。甘えたくて甘えられる子、甘えたくても甘えられない子、甘えなくても事足りている子、その他諸々・・・色々いますよね〜。

⑦思い通りにならないと遊びに入らず落ち込む姿が見られていた。保育士とのスキンシップ遊び等関わりを重ね信頼関係を築くことで、「〇〇したかった」「〇〇された」と思いを伝えるようになり、気持ちの切り替えも早くなってきた。

→私は、思い通りにならないときの様子は【養護】の【情緒】を書くことが多いです。それはそれとして、改めて見てみると、そこからのスキンシップ遊び・・・・・・何となく文がおかしく感じなくもない・・・。そういう姿が見られるからこそ、遊びの場面では意識的にスキンシップをとって信頼関係を深める関わりをしてきたということなのです。

⑧登園時に泣くことがあったが、スキンシップや声掛けをしてきたことで落ち着いてクラスに入っている。その場その場でどうしなくてはいけないかの対応力や順応力があり、集団の中でも友達と一緒にやろうとする姿が見られる。

→考えるとそこまで大事ではないのかもしれませんが、登園時は毎日のことで、早番になると関わることでもあるからとさりげなく書き込むことがあります。【安定感を持って過ごし】だったり、【主体的に活動し】ということの記録です。

⑨入園から3ヶ月程は午睡時間は30分位で、起きて泣くことがあった。抱っこやおんぶ等スキンシップを取り、信頼関係を築いていくことで、安心して午睡時間を取り、精神的にも安定している。

→今勤めている園では、午睡はなくしていく方向に進めるので、午睡の記録はあまりしないようにしています。でも、午睡を穏やかに過ごせるかは、午後の保育や降園後を安定して過ごせるかに関わります。睡眠時間というよりかは、クラス内で安心して休息を取れているかというところに重きを置いています。【園児の欲求を適切に満たしながら】というのと、【適切な食事や休息】にかかるようにしました。

❹児童票(要録)書くのに迷ったら本を見てみましょう


今勤めている園では、みんなで購入したんです。

その後にまた新しく本が出たのに知らず、これは【平成30年3月】なのに、しばらく【平成27年2月】を使っていた私🤫

令和の時代に平成ってなってると古く感じますが・・・一番新しいのですよ!!

ちなみに、¥385(笑)
こういうのって安くて助かりますよね〜。

さいごに

ここまで読んでいただきありがとうございました!

要録の中でも【養護】は書き慣れていないと難しいようです。

数年続けて2歳児を書いてきた私となると、「もう完璧です👍余裕👍」・・・と言いたいところですが、なんてことはなく、毎回同じ人に同じように直されています(「どうしても書いてやりたい」という抵抗に近い)。

指導する立場になって、後輩に熱めに説明したのに、結局上司に直されるという・・・後輩も気まずいパターン。

同じ本を見ても捉え方は違いますよね。

私「〇〇の本に書いてますから」
上司「そうでしょ?書いてるでしょ?」
・・・噛み合わないんですよね〜(後輩との会話でもそうです)。

【情緒】に関しては、私は【自分の気持ちを安心して表す】とか【心身の疲れが癒やされるようにする】あたりの基本的なことの記録が多くあります。

ただ、【情緒】はこれだけではありません。
【自発性や探索意欲などを高める】というところで、「自分で〇〇できる」「〇〇の習慣が身に付いている」みたいな記録が多い先生もいます。

本当は「この子にはこの内容がベスト」っていうのがあって、❝「私はこれが多い」「〇〇先生はこれが多い」とかありがち❞なんて言ってていいのか?ダメでしょ!・・・という思いもあります。

難しいですね。
経験上、大事だと思うことはそれぞれ違う・・・かもしれませんが、AIがあるなら最も大事になることがコレって決まっているのかもしれません・・・・・・。

・・・話が長くなりそうなので、終わりにします!


カナミ